冷蔵庫や洗濯機にはアースが付いており、それらの家電を接続するコンセントにはアースの取り込み口が付属しています。
元々アースが付いていない家電でも、付けなくては良いという事ではありませんのでご注意ください。
家電でのアースの役目とは?
アースが果たす役割は端的に言えば「感電の防止」です。
家電は非常に安全に設計されていますが、何らかの問題によって漏電が発生する可能性はゼロではなく、実際に漏電によって感電死するという事も起こりえます。
アースを正しく接続することによって、万が一冷蔵庫や洗濯機が漏電を起こした場合でも、電気が人体に向かって流れることを避け地面へと逃がすことが出来るようになります。
そのため、キッチンや洗面所など、水がかかる可能性の高い場所に設置する家電ほどアースが付ける必要性が出るのです。
冷蔵庫や洗濯機にはアースの取り付けが必要ですか?
冷蔵庫や洗濯機を含む白物家電の場合は、アース接地が法令により義務付けられています。
主な家電は、
- 洗濯機
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 200Vエアコン
これらの家電が、何らかの原因で内部が故障、もしくは部品の劣化により漏電が起きる事があります。
この状態で、水を使うと電気が人間本体に伝ってしまい感電死する恐れがあるため、もし無くともアースは必ず取り付けましょう。
ただし、ここ最近になって販売されている冷蔵庫には、日本製・海外製を問わずアースが付いていないことが多くなっています。
これは絶縁を始めとした性能が大きく向上し、漏電の心配が無くなったことが理由であり、コンセントからアース端子そのものが無くなってきているからです。
アース取り付け工事や費用はいくら?
コンセントにアース線が付いておらず、アースの接続が出来ずに不安を抱えているという場合には、業者に依頼することによってアース線の取り付け工事を受けることが可能です。
インターネット上では自力でDIYを行う方法を紹介している方もおられますが、アース接地には電気工事士の資格が必要のため、無資格者が行ってはいけません。
(アース端子のみの接続は個人でも問題ありません。)
接地工事を依頼するには、電気工事を専門的に手掛ける業者や、お近くの電気店に相談することをお勧めします。
(ご家庭用の電化製品では、D種接地工事となりアース棒を地中に埋め込み、接地抵抗の測定など特殊な機器『接地抵抗計』も必要です。)
アース接地から取り付けにかかる作業時間は1~2時間程度が目安となり、即日中にアースの接続が可能になります。
作業料金の相場は10,000~15,000円ほどが目安であり、基本料金以外に出張料が加算される場合もあります。
業者にアース工事を依頼すると、同時に冷蔵庫や洗濯機との接続を任せることも出来ますから、より安全かつ確実なアース接続が可能になることもメリットと言えるでしょう。
漏電遮断機とは?取り付け費用は?取り付けてもアースは必要?
また、漏電や感電のリスクをより低下させるためには、漏電遮断器(漏電ブレーカー)を設置することもお勧め出来ます。
漏電遮断器は玄関等に設置されている分電盤に取り付ける装置であり、万が一漏電による感電や火災のリスクが生じた場合に自動的に電気回路を遮断し、トラブルを予防します。
取り付けや交換自体は、ドライバーさえあれば自力でも出来る簡単な物ですが、工事を開始する前には必ず全電源を落とすことを忘れてはなりません。
電気遮断機は3,000~4,000円前後で購入することが可能です。
もしも電気店などに設置工事を依頼する場合には、別途作業料として10,000円~15,000円前後が発生することになります。
(出張料に5,000円+作業料に5,000円~10,000円程度)
ただし、漏電遮断機を取り付けたとしても、アース取り付けが必要ないという事ではありませんのでご注意ください。